Fotodiox Tilt / Shift Adapter + FA 43mm Limited でチルトシフト撮影

チルトシフト撮影をやってみたかったので Fotodiox Pro TLT ROKR – Tilt / Shift Lens Mount Adapter (EF-RF) を買った話。

(写真左)Fotodiox Pro TLT ROKR – Tilt / Shift Lens Mount Adapter (EF-RF) (写真右)HD PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited (EF-PKマウントアダプター装着済み)

カメラボディは EOS R8。レンズを色々選べて良いかな思ってこのアダプターを買ったが、チルトシフトの性質上、十分なイメージサークルのあるレンズしか使えないので、あんま必要なかったかも。

イメージサークルが大きいとの噂がある HD PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited を PK-EF マウントリングをかまして組み合わせる。この組み合わせ、43mm Limited にケレン味を足してくれて案外良い。

装着した様子

装着して限界までチルト&シフトするとこんな感じ。

ほんとは内緒にしたいチルトシフトアダプターの話|JKondo.workミニチュア風写真家

こちらの記事でも触れられているが、チルトとシフトの方向が直交しているので、同時に使う旨みがほぼない。購入前に気づきにくい残念ポイント。チルトは片側一方向にしか動かないが、根本で回転できるのでそこは大丈夫。通常位置に簡単に復帰できるのでむしろ良い。また、可動部には光漏れを防ぐ植毛が貼ってあるが、そのうち劣化してセンサーにゴミが付かないか若干心配なところ。

チルト・シフトの効果は色々なところで説明されているが、ピント面とパースを光学的にある程度コントロールすることができる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ティルトシフト撮影

こちらの動画も参考になる。

チルト撮影

チルトによるピント面のコントロールはなかなか直感的には掴みにくい。分からなくなったら「撮像面とレンズ面、被写体の面それぞれの延長線が一点(辺)で交わるときピントが合う。(シャインプルーフの原理)」を思い出して、フォーカスアシストから広範囲でピントが合う配置を探り直す。結構逆方向にチルトしてることが多い。当然っちゃ当然だが、チルトすると構図も変わるのが三脚使用時にはめんどくさい。

本を斜めから撮ってもなるべく表紙にピントが合うようにしてみる。FA 43mm 絞り解放。ストロボ使用。下側の隅はチルトでケラれかけている。
比較に、こちらは RF 50mm f1.8 STM でフォーカスブラケットで撮ったもの。こちらも絞り解放。ストロボなし。

まあ、ぶっちゃけこの目的にはフォーカスブラケットで良い。利点があるとすれば 1. ストロボが使える。 2. 手持ちでもある程度は撮影可能。といったところだろうか。

この写真では手持ちでパースのついたピアノの鍵盤を手前から奥までなるべく広くピントを合わせている。(加えてモノクロ加工済み。)ただし、わりとざっくりとしかピントを追い込めていない。43mm f1.9 のピント面を鍵盤に沿わせているので、楽譜置きのあたりは急激にピントから外れている。これはチルト撮影の特徴になる。

逆チルト撮影

逆というか、意図的に被写体に添わないピント面にすればピントから外れた部分を多く出来る。ミニチュア効果とよく言われている。この写真だとピント面が大きく傾いて、手前の木と奥の看板にだけ合焦している。人が多いところでも簡単に顔をぼやかせるので、その点良いかもしれない。

シフト撮影

シフト撮影の効果は若干分かりにくい上、イメージサークルの大きさがもろに効いてくる。FA 43mm でも最大シフトするとケラれる。

前の写真と同じ場所(国泰電影院)。シフト撮影によって見上げる構図のパースが緩和されている。前の写真のパースのまま構図だけが上に移動している。若干歪みを感じるかも…
(後処理で写り込んだ人を少し消させてもらった。)

他のレンズ

M42 マウントのレンズも EF なら対応できるが、その頃のレンズはどうしても古めの描写になる。

FA 35mm もイメージサークルが大きくて良さそうだった。(それでも最大シフト時はケラれる。)

EF そのままだとMFできる手持ちのレンズはコシナ・ツァイスの 50mm f1.4 Planar しかなかった。絞りが手動で変えられないので Canon 機で変えて無理やり外さないといけない。このレンズ、解放はだいぶ滲むので F2 まで絞りたい。イメージサークルの大きさはそこそこ。

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